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keizo

つ疑問に思っていたこ

つ疑問に思っていたこともあった。元荊州刺史王叡は孫堅と戦う前に、既に反董卓連合軍への参加と挙兵をする姿勢を明かしていたのだ。つまりは孫堅が攻め殺す理由が見当たらない。

 

「恐らく孫堅はより大きな権力が欲しくて動いているのでしょう。牧か九卿かの大官を認めるので、反乱を鎮圧するよう持ち掛けております」

 

「……まあよい、それで懐柔されるようならば厚遇してやる。牛輔を呼べ」

 

 それぞれがほっとして傍を離れて仕事に取りかかる、futu trustee limited 小一時間もすると牛輔がやって来た。「義父上、参上いたしました」

 

 後ろに武兵を二人連れている、補佐ではなく純粋な護衛として。百人力と言われそうな見事な体格をしているが、何せ人相が悪い。涼州の地元で暴れていた悪ガキ兄弟、両親を厚遇するのと高い給与で召し抱えていた。

 

「うむ、どうだ」

 

「はあ、私は早く郷に戻って妻子の顔を見たいなと」

 

 戦況や政情を尋ねているつもりだった董卓は、的外れな返答に一瞬呆れてしまう、さが牛輔の妻は董卓の娘だ、仲睦まじいと思えば決して悪い気にはならない。

 

「今しばらくは辛抱だ。連合軍の動きをどう見ている」

 

 何せ身内には寛大で甘いと言われかねない董卓だ、孫娘の董白は未だ十四歳の身でありながら、何と最近渭陽君に封じられた。場所は長安の北側近郊で郷侯といったもの、皇族でもなければ成人もしていない人物を新たに封じるなど異例だ。

 

「聞くところによれば曹操の動きが活発で、盟主の袁紹は判断が鈍く動きが遅いとか。他にも曹操の親友である鮑信や張貌は比較的前線で戦闘に携わり、名家の孔抽などは後方で陣を固めているだけ。韓馥に至っては冀州より兵糧を送るに留めています。先鋒の意気地を砕けば停滞を起こすのでは?」

 

 何せ義父に会う時すら護衛を手放さず、外ではいつでも軍を使えるように兵符を握りしめて歩いている臆病者だ。娘はその優しさが好きだと一緒になったが、豪胆で鳴らしている董卓は物足りなさを感じているのは確か。

 

 とはいえ今の話の筋は通っている、説得力があった。自身では兵が居ようがいまいが諦めず、自力で敵を倒すのが当たり前だったが、なるほど武才が無ければそう言う風に考えるものなのかと参考になった。「先鋒といえば曹操ともう一人、島介が居たな。なんでも虎牢関の城壁で騎馬突撃をしたというではないか」

 

 報告を受けた際に董卓は久しぶりに腹の底から笑った。奇想天外で賞賛に値する戦い方に、虎牢関失陥の怒りよりも見事だと言う気持ちが先だったのだ。戦士の血が騒いだというところだろう。

 

「体勢を崩せば奈落の底、とても将のすることとは思えません」

 

 牛輔は想像しただけで顔を蒼くする。そもそもやれと言われても出来るはずもないが。

 

「……牛輔よ、いずれ長安へ退くことになる。先に弘農北東の大陽、狭に行き山岳に要塞を築いてまいれ」

 

 大山脈が東西に走っている中で、細い尾根の道々に小さな郷がある。郡都弘農の衛星都市のようなものに、河の南北に別れた郷があり、それが大陽と狭だ。洛陽から長安へ向かうならば絶対に通る道。

 

 弘農郡までが中央であり、そこから西にある関所、函谷関より先は関中と呼ばれている。その要衝の一つ手前に要塞を築けと言っているのは、弘農を保持して後方基地にするつもりでの発言だ。西からくる敵は函谷関で防ぎ補給をする、洛陽が都ならばそうだが、長安を都にするならばこれではうまくない。

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