冬乃「(そ、総司さん、いつのまにっ)」
永倉「沖田脅かすなよ!!気配完全に消しやがって!!(心臓ばくばく)」
原田「俺ちびったかも」
永倉「しかもなんで褒美のところから聞いてんだ・・」
沖田「井戸場ででかい声で話してりゃ、そりゃ聞こえるでしょ」
原田「おまえ退治してくれるの!ぜってえだな?!」
永倉「土壇場で逃げんなよ!?」
沖田 植髮價錢「あの部屋のオバケ退治なんざ、お安い御用ですよ」
永倉「そこまで言うなら、やってくれ!」
沖田「褒美の件は」
永倉原田「「了解した!!」」
沖田「冬乃、木刀貸して」
冬乃「え(やっぱり叩いて退治なの?)」
沖田「(木刀を部屋に向かってブン投げる)」
永倉原田冬乃「「「!?!?」」」
部屋「うおおぉぉぉぉお?!」
冬乃「(・・え)」
原田「あ・・?」
永倉「いまなんか・・」
冬乃「(あきらか土方様の声が・・・・)」
木刀の穴が空いた障子「すぱーん!!(と開かれる)」
土方「誰だッいま部屋に木刀投げ込んできた野郎は!?!」
沖田「(しれっと)誰かと思ったら土方さんじゃないですか」
永倉原田冬乃「「「(なんで土方さんが・・!!)」」」
土方「おめえか総司!!てことはどうせ俺がいたの分かってたんだろ!!」
沖田「知りませんよ(しれっ)。大体なに灯りもつけずにそんなとこ籠ってんです」
土方「ぁあ?俺の勝手だろ」
沖田「てっきりオバケだと思って退治しようとしたんですよ」
土方「オバ・・?!」
永倉「ひ、土方さんか・・?毎晩その部屋に居たのって・・」
土方「あ?ああ、ここは静かで仕事はかどるからな。どっかのうるせえ幹部棟と違って」
永倉原田「「(どっかの幹部棟をうるさくしている張本人の自覚ありのため黙る)」」
沖田「そういう土方さんは呻き声出してましたね?」
土方「呻き声だあ?」
沖田「その部屋から毎夜呻き声がするってんで、隊士達が怖がってますよ」
土方「んな声、俺は出したおぼえはねえ」
冬乃「(え!?)」
原田「土方さんが自覚ねえんだろー!」
土方「いや、俺は出してないね!」
永倉「出してないっつったって、聞こえてたモンは聞こえてたんだから」
原田「俺らばっちり聞いたぜ!自覚なく呻いてるんじゃ、相当仕事煮詰まってんじゃねえの」
土方「俺じゃねえっての」
永倉「・・・・百歩譲って本当に土方さんじゃなかったんだったら、誰の声だよ」
沖田「・・・」
冬乃「・・・」
原田「・・・(震え出す)」
土方「・・・・・え?」
永倉原田「「うぎゃあああああぁぁぁ!!!(逃)」」
冬乃「!!(すっとんでく二人の背を呆然と見送る)」
沖田「(どうせ隙間風か自覚ない土方さんだろに)(オバケ信じてない人)」
土方「おい・・総司・・・呻き声ってのは本当なのか・・・?(オバケ信じてる人)」
沖田「ええ。夜な夜な聞こえてきたそうですよ」
土方「・・・!!(冬乃の手前、逃げ出すのをこらえる)」
冬乃「(おもわず沖田の袖につかまる)」
土方「そ、そろそろ元の部屋に、も、戻るとするか(・・しまった、荷物運び出さなきゃならねえぇぇぇ)そ、総司、荷物が多いんだ手伝ってくれ」
沖田「自分でやってください」
土方「(あんのやろう!!)いいから手伝え!」
沖田「じゃ(背を向ける)」
土方「!!」
冬乃「(沖田に手を引かれ歩き出す)(土方様、大丈夫かな・・?)」
土方「(総司てめえぇぇ!!)」
沖田「冬乃、肝試しお疲れ。あれは確かに怖い場所だったね、土方さんが居たから」
冬乃「(・・そう言われるとそうかもだけど)」
土方「(またしても嫌がらせするだけして去りやがった!!嗚呼ちくしょう荷物どうすんだ俺)」
冬乃「(あ。木刀回収してない)」
さて部屋からしていた呻き声はオバケでしょうか、風でしょうか、自覚なき仕事病の土方さんでしょうか。
お客様のご想像にお任せいたします・・♪
猛暑が続いてますゆえ、ちょこっと涼しくなりたい方にはオバケ説で・・