「お目覚めでしたか」
「ああ、今な。何か状況の変化は」
顔を洗いながら報告を求めるが、従卒でははっきりとしなかった。急造の本部だからな、これからは権限をきっちりと色分けして行こう。食事をさらっとすませてしまうと、すぐさま県令の主座がある間に入った。主が不在なのでそこに座って、城内に執務の開始を報せる鐘を一つ鳴らさせる。
あの千人長が一番でやって来ると https://www.easycorp.com.hk/en/deregistration「城内の治安は良好、城外に敵影もございません」まずは現状を知らせて来る。
「応倫、読み書きは出来るか?」
「不自由なく」
「佐司馬に任じる、忌憚ない助言に期待したい」
使える奴はどんどん使って行かんとならんからな。応姓なぞ聞いたことがないが、体格も少しは良いし、何より気が利く。
「ありがたく。見ての通り長くはお仕えできませんでしょうが、良き上官に恵まれて嬉しく思います」
「応佐司馬はこれからどうすべきと考える」
こいつの人となりを知りたいのと、発想を拾いたい。何せ様々やらないといかんからな、有効そうなのは全て試すぞ。
「でしたら、許太守の亡骸を取り戻すべく動くべきでしょう。それでこそ天の正道が示せると言うもの」
「うむ!」
そうだった、そういえばすっかり忘れていたな。どんな奴かは知らんが、太守だったんだから放置はダメだ。逆にこれを弔うことが出来れば、そいつの部下もきっと支持してくれる。偵察が戻って来たようで、乱れた服装のまま城主の間にやって来た。
「報告します、宛を占拠している張曼成が神上使を名乗りました!」
「なんだそれは?」 応佐司馬が「恐らくは天公を称する教祖を神とし、自身がその上使だということでしょう」なるほど、そこで区切れば確かに解りやすい。
「有頂天になっているのが良くわかった。だが直ぐに引きずり下ろしてやる」
それからも引っ切り無しに報告を聞き、県令を隣に置いて一日中執務をすることになった。新野に張遼が入ったと同時に上申をしてきたよ、兵二千を使い南陽で遊軍として動きたいってね。閉じこもっていても仕方ないからな、出る時には必ず文聘に報せて後方支援を確立してからにするように厳命して許可したよ。
兵糧だが城に居る間は県城からの提供を受けられるの心配は要らない、だが進軍するなら二十日分くらいしか余裕がないのは知るべきだ。足りなければどうするか、簡単なことだ奪えばいい。
黄巾賊が万の軍勢を動かしていた以上、兵糧を蓄えているのは厳然たる事実。これがどこにあるかを調べる、或いは知っている奴から聞き出す。数日すると意外とあっさり判明した、宛の北にある西鰐という山中の郷に隠してあるそうだ。
これが真実なのかは確認をしなければならない。数人の密偵を放ってさらに十日程待つと、実在することが判明した。これを奪うぞ! 問題はどうやって輸送するかだが、白河を使えば新野北に運び込める。宛の城域をどうやってやり過ごすかが思案のしどころだがね。
今思えば襄陽から東に少し蛇行するが、新野との間を河を使う手もあったな。樊城から陸路の方が行軍に便利だというか、船が足らないのはあるが。ちなみに樊城と襄陽は目と鼻の先で、ブラザヴィルとキンシャサのように河を跨いで同じ都市圏を形成している。 さて、船は何とか手に入れたとしても船頭がいなけりゃどうにもならん。山にそんなのは居ないだろうしどうしたものか。
「なあ応佐司馬、西鰐から白河を使い新野に兵糧を奪取したが、宛の城域を切り抜けるのには船頭が必要だ。どうしたら集まる?」
金を支払うからと募集をしても、実は経験がありませんでしたなんて奴が混ざる可能性がある。いざ現場でそう言われても困るのはこちらだからな!
「それでしたら黄佳郷長に助力を求めてはいかがでしょうか? かの地ならば五人や十人の船頭が見つかるでしょう」
「そういえばそんなところがあったな!」
使いをやって協力を求めると、喜んで歴年の船頭を送って来た。情けは人の為ならず、だな。
◇
下準備に一か月もかかってしまった、以前ならそれこそ三日もあれば行動出来たってのに、どれだけ幕僚の才能が際立っていたかがわかる。ないものねだりをしても仕方ないが。張遼は近隣の賊を攻撃するのを繰り返しているらしい、今次作戦時には陽動として宛西部で賑やかにしてもらうことになっている。
典偉は城で練兵をしているが、これといった独自の動きをしていない。あいつの適性ってやつだ、仕方ない。文聘は棘陽にきっちり補給を送ってきている、兵糧だけでなく武装もだ。なにより全域の情報の報告はありがたい、こちらとのすり合わせに使えているからな。
「よし出発するぞ、県令、悪いが留守を頼む」
「どうぞお気をつけて」
本部でぽろっと独り言を漏らす、今まで敵に城壁を許したことは無いが、こちらは傷だらけで交代も居ない。気力が下がっている、日々見回りで声を掛けてはいるが、人は希望を失うと途端に活力を一緒に失ってしまうものだ。
「親衛隊は何があろうと必ず最後の一兵まで戦い抜きます」
それは心配していない、全滅するまで戦うだろうさ。だが少数で城は守れない、支援をする奴らがいてようやくだ。北営軍も顔色が悪い、住民もそろそろ怪しくなってきた。城内の食糧事情が悪化したら急速に状況が変わる。
「解っている。international school admission 外の魏軍は十万弱といったところか、よく持ちこたえている」
今思えば速攻の奇襲だったにしても、よく寓州城を落とせたものだ。あの時は援軍が来る間もなく城内の潜伏兵が門を一つ開けてしまったからな。内側からの異変に弱くなるのは普通のことだ、要警戒なのは陸司馬だって重々承知、今更なにもいうまい。
「守備兵の状態は七割ほどが軽傷以下、まだ戦えます」
あと二日が喫水線を割るラインか、いや半日の差で瓦解の可能性があるな。
「明日は本部の兵を防戦に使い、疲労が激しい部隊を休養に充てるんだ」「ですが、それでは転機の際に動きが制限されてしまいますが」
皆が等しく負傷、疲労していては精彩さにかく。出来ないことを出来るようにするためにも、無傷の部隊が必要だ。
「戦術的な転機は確かに潰えるが、ここを支えるのが戦略的な転機と解釈するんだ。もし陥落すれば蜀は押し返されてしまう」
そして二度と中原に進出することは無い、孔明先生の寿命の都合でな。俺一人がどうこうしたところで、兵站が破綻するのは目に見えているうえに、首都の統制が崩壊するだろう。
「ご命令とあらば」
本部の親衛隊が戦力を下げれば、俺の身辺警護がおろそかになる、こいつはそれを気にしているんだ。
「俺は決して不死ではない。だが、戦場で自身を守ることぐらいはできる、心配するな」
「ご領主様を決して危険にはさらさせません」
軽く手を振って今晩は退室させる。寝所に入ると今後について考えることにした。
戦況は悪い方向に流れて行っているが、これは想定の範囲内だ。宛に兵力を向けなければどうなっていた? 野戦で全力交戦の最中にこの報を聞いたことになる、そうすると魏は守りを固めて援軍が来るのを待っていただろう。そして、不利な城攻めを強行して、糧食も不足がちにか。
不幸中の幸いとしよう、十万の魏軍を一万で相殺していると。地理的な優位を築くことができる時間を稼いでいるんだ、ここが悪くても別の場所では良いと信じている。魏延はどうだ、荊州で呉の陸軍と鉢合わせるのは時間の問題。樊城は落とせない、永安へ退くわけにもいかない、膠着するな。
洛陽方面は守りで一杯、これを保持しているだけで充分だ。間道を抜けていずれば浸透されるだろうが、かなりの時間防衛を続けることが出来るだろう。成都での結果次第で間に合うかどうかが変わって来るか。これについては孔明先生以上の人材は居ないんだ、待つしかない。
員数外の動きは兄弟だな、蜀の守りについてくれても安定するし、既に軍勢を送ってくれているありがたい。馬金大王は地方を荒らしている、そちらにも相応の兵力を割くだろう、張遼の軍が向かってくれるなら更なる時間稼ぎになるが、そうはしないだろうな。
大鮮卑の足音も聞こえてこない、進み続けているならそろそろ許都の傍に姿を現すはずだが来ない。あいつらにも事情もあれば限界もある、頼りにするのはお門違いというものだ。目が居行き届いていないな、通信機が無いのがこうも辛いと思えたのは久しぶりだよ。
「他の理由は」
「今後の補給地との連絡線を保つためにも、この方面が必要です」
「あとは」
「逃げる時は北へ逃げるから敗北と申しますゆえ、魏帝への配慮に御座います」
「はっはっはっはっは! international school admission open そのくらい心に余裕があれば一人前だ」
南部から支配域を拡げて、東で大鮮卑と接触する形だな。輸送物資も北西と南西から来るんだ、道理にかなうが司馬懿はどう考えるだろう。宛方面へ動かした四万、これらが遠回りで東へ姿を現さないかを疑うはずだ。
南へ向けた二万、こちらも迂回するために進発したかを確認するのが一手目だろう。いずれも一両日で確かめることができる、今日は手を出してこない。明日どうするかを見極めるのは俺の動き次第。引きこもっていれば単に軍を割ったと即断するだろうさ。
「襄城を明日の朝一番で攻めるぞ。潁具から支援隊が出てくるはずだ、それは馬金大王に任せよう」
呂軍師を呼んで来るように命じると暫く外を眺めていた。ややしてすました顔でやって来る。
「お呼びと聞きました」
「おう、明日一番で襄城を攻めようと思う、どうだ」 まるで朝食の内容を決めるかのような軽い一言。にっこりとして「よろしいのではないでしょうか。某が指揮して参ります、将軍らをお借りしても?」人任せには出来ないと言うことだろう、志願して来る。
「親衛隊と李兄弟のうち一人だけ残れば後は自由にして構わんよ」
「親衛隊と北営軍は本営に在るべきです、中衛将軍と中堅将軍、石将軍に夏将軍をお借りします。せっかくなので石将軍にも五千程率いていただきましょう」
急に名前が出た上に、念願のまとまった兵を指揮出来ると耳にして興奮する。
「俺が五千人の将に!?」
「うかれるな、呂軍師の命令を違えるような真似をするなよ」
「石将軍には戦況を見て、独自に動いてもらうつもりですので。いささか戦場は狭いでしょうが、それでも判断の連続です、やってくれますね?」
子供がおもちゃを与えられたかのように瞳がらんらんと輝いている。こういうのが人事の妙というんだろうな、やる気を奮わせることが出来ればそれだけで大成功だよ。
「おうよ! その信頼に必ず応えてみせる!」
「今晩担当者を集めて軍議を行います、副将を一人だけ連れてくることを許可しましょう」 補佐役でもあり、恐らくは別途呂軍師になにか吹き込まれる対象でもあるな。石苞が信用している奴を自身で選んでくるんだ、いざというときはそいつの言葉を容れるだろう。
「俺の方は馬金大王と打ち合わせるとしよう。奴に連絡を入れておけ、それと酒の用意もしておけよ」
多分話などものの数分で終わり、ほとんどは酒盛りだ。ま、それでいいんだよ。ローテクの切り合いは行き当たりばったりで、考えた通りに行くなんて皆無だ。現場判断に丸投げして、目的と撤退条件だけ伝えておけば良い。
「ご領主様、寓州城から民兵を徴募する許可を頂けないでしょうか」
「李項の好きにしろ、今後もそういうことは事後承諾で構わんぞ。お前の判断は俺の判断だ」
何度こう言って来ただろうか、それでも言い続けるぞ。李項という存在が俺にとってどれだけ頼りになっているか、こいつは一切そんな風に思って居ないんだろうな。
「お言葉有り難く! 陸将軍、身辺警護を頼むぞ」
「お任せを!」
「それでは一足先にお暇させていただきます!」
一礼すると李項は甲冑をガチャガチャ言わせて宿舎ではなく大通りへと向かって行った、親衛隊の兵が五人後ろに付いて行く。陸司馬と目を合わせると、口の端を吊り上げた。部屋へ戻るとするか。
険悪なムードになりそうな時に李項が腰に履いていた剣を手にして、切っ先を鞘ごと床に叩きつけて注目を集める。
「策をあげるのは参軍の務め。これを採るか否かはご領主様が決められること、批判があるならばより良い代案を以てして言を封じよ。慣例や伝統的な教義によって策を退けるなど他者を萎縮させるのみだ」
「む……中領将軍、申し訳ございません」
李項のやつも言うようになったな、international school price 俺もそう思うよ。では仲裁をしておくとしよう。
「双方の言は理解出来た。黄参軍、真に徐将軍の死を悼み弔問に行くならば構わんな」
「はっ、それならばなんら問題など御座いません」
「そうか。ではこうする。鐙将軍に国家を代表して弔問の使者に出て貰う。その一団に偵察のみを目的とする者を付随させ、目的を果たす。やってくれるな」
武官列の先頭に立っている鐙芝が「徐晃将軍の勇姿、この胸に刻まれて御座います。そのお役目引き受けさせていただきます」自らの手で倒した武将を称賛した。双方右将軍ということもあり縁もある。
「鄭参軍、偵察の任務はお前が行え。全ては結果をだしてこそだ」
「御意。開戦の折には是非ともお傍に」
「良いだろう。郤参軍は弔問文を起草しておけ、蜀に相応しい態度をとることを忘れるな」
「ご命令通りに」
わだかまりはあるだろうが、全ては戦乱を収めるまでのこと、俺は決して歩みを止めはしないぞ! 捕虜はどうすべきか、共に戦って死んだのはきっと地元の兵で、降伏したのは一般の部下か。解放すればまた向かって来る可能性が高いな。南蛮方面へ移送すればよいか、とはいえ人員はそこまで割けない一気には動かせん。
「捕虜は百人単位で長安へ送り、舟で永安へ移送させるんだ。従順な者はそこで防衛につかせ、そうでないものは雲南まで行かせ兄弟の監視下におかせる」
そんな遠くまで送られたら二度と戻ってくることはできない、魏の為に何かをしようという気持ちが無くなればそれで良い。人口という面で一つの財産になり得ている、ここで処刑するのはなんだか勿体ないと思えた。
多少の余裕が生まれてきている、ということなんだろうか。
「各位の進言があれば聞くぞ」
鄭参軍が進み出た。実務的な話だろうな。目線を合わせると顎を小さく上下させて促す。
「利用出来るならばとことんこれを利用すべきです。許都へ使者を送り、徐晃の死を悼み弔い品を献上して偵察をしてみると言うのはいかがでしょうか」
「そのような背徳的な行為はいかがなものか」
黄参軍がしかめ面をして批判した。費参軍も郤参軍も良い顔はしない、董軍師もだ。一方で他の司馬や参軍らは真面目な顔で黙っているだけ。
「敵の首都へ堂々と入り込む機会をただ見逃すのは怠惰ではないだろうか」
「怠惰とは流石に聞き捨てなりませんな」
数日遅れで鐙将軍の軍も洛陽に戻ってきた、治安維持をする一部を残しての帰還。
「敵将徐晃を討ち取りました。得た捕虜は二千、他は悉く戦死です」
「ご苦労だ。鐙将軍の見事な指揮を見せて貰った、安定した運用に言うことは無い。遺体だが故郷へ送り返したい、扱いは丁寧に頼む」
「お言葉確かに承りました!」
「徐晃殿の本貫は河東郡楊県で御座います」
郤正がそんな情報を差し込んで来る、ここが河南ということだから近隣地域ってことなんだろう。わざわざ口出しするんだ、言いたいことが他にもあろうさ。
「そうか。誰に任せるべきだ」
「李中衛将軍が名代に。大将軍中侯名義で、長子徐蓋殿宛を」
李四兄弟は俺の名代として適切だ、そしてもし失われても代わりは存在しているわけか。郤正のやつも少しは戦争が解ってきているってことだな。
「李信俺の代理を果たせ」
「お任せ下さい!」
弔問の使者だ、邪険にされることは無いし、これを襲うような奴らも居ないだろう。もしそんなことをしたら、一生徐一族に狙われることになる。あの徐晃の息子だ、節度を守りきっちりと弔うだけの度量を持っている。魏帝もこれを邪魔することは無いだろう。
冬乃「(そ、総司さん、いつのまにっ)」
永倉「沖田脅かすなよ!!気配完全に消しやがって!!(心臓ばくばく)」
原田「俺ちびったかも」
永倉「しかもなんで褒美のところから聞いてんだ・・」
沖田「井戸場ででかい声で話してりゃ、そりゃ聞こえるでしょ」
原田「おまえ退治してくれるの!ぜってえだな?!」
永倉「土壇場で逃げんなよ!?」
沖田 植髮價錢「あの部屋のオバケ退治なんざ、お安い御用ですよ」
永倉「そこまで言うなら、やってくれ!」
沖田「褒美の件は」
永倉原田「「了解した!!」」
沖田「冬乃、木刀貸して」
冬乃「え(やっぱり叩いて退治なの?)」
沖田「(木刀を部屋に向かってブン投げる)」
永倉原田冬乃「「「!?!?」」」
部屋「うおおぉぉぉぉお?!」
冬乃「(・・え)」
原田「あ・・?」
永倉「いまなんか・・」
冬乃「(あきらか土方様の声が・・・・)」
木刀の穴が空いた障子「すぱーん!!(と開かれる)」
土方「誰だッいま部屋に木刀投げ込んできた野郎は!?!」
沖田「(しれっと)誰かと思ったら土方さんじゃないですか」
永倉原田冬乃「「「(なんで土方さんが・・!!)」」」
土方「おめえか総司!!てことはどうせ俺がいたの分かってたんだろ!!」
沖田「知りませんよ(しれっ)。大体なに灯りもつけずにそんなとこ籠ってんです」
土方「ぁあ?俺の勝手だろ」
沖田「てっきりオバケだと思って退治しようとしたんですよ」
土方「オバ・・?!」
永倉「ひ、土方さんか・・?毎晩その部屋に居たのって・・」
土方「あ?ああ、ここは静かで仕事はかどるからな。どっかのうるせえ幹部棟と違って」
永倉原田「「(どっかの幹部棟をうるさくしている張本人の自覚ありのため黙る)」」
沖田「そういう土方さんは呻き声出してましたね?」
土方「呻き声だあ?」
沖田「その部屋から毎夜呻き声がするってんで、隊士達が怖がってますよ」
土方「んな声、俺は出したおぼえはねえ」
冬乃「(え!?)」
原田「土方さんが自覚ねえんだろー!」
土方「いや、俺は出してないね!」
永倉「出してないっつったって、聞こえてたモンは聞こえてたんだから」
原田「俺らばっちり聞いたぜ!自覚なく呻いてるんじゃ、相当仕事煮詰まってんじゃねえの」
土方「俺じゃねえっての」
永倉「・・・・百歩譲って本当に土方さんじゃなかったんだったら、誰の声だよ」
沖田「・・・」
冬乃「・・・」
原田「・・・(震え出す)」
土方「・・・・・え?」
永倉原田「「うぎゃあああああぁぁぁ!!!(逃)」」
冬乃「!!(すっとんでく二人の背を呆然と見送る)」
沖田「(どうせ隙間風か自覚ない土方さんだろに)(オバケ信じてない人)」
土方「おい・・総司・・・呻き声ってのは本当なのか・・・?(オバケ信じてる人)」
沖田「ええ。夜な夜な聞こえてきたそうですよ」
土方「・・・!!(冬乃の手前、逃げ出すのをこらえる)」
冬乃「(おもわず沖田の袖につかまる)」
土方「そ、そろそろ元の部屋に、も、戻るとするか(・・しまった、荷物運び出さなきゃならねえぇぇぇ)そ、総司、荷物が多いんだ手伝ってくれ」
沖田「自分でやってください」
土方「(あんのやろう!!)いいから手伝え!」
沖田「じゃ(背を向ける)」
土方「!!」
冬乃「(沖田に手を引かれ歩き出す)(土方様、大丈夫かな・・?)」
土方「(総司てめえぇぇ!!)」
沖田「冬乃、肝試しお疲れ。あれは確かに怖い場所だったね、土方さんが居たから」
冬乃「(・・そう言われるとそうかもだけど)」
土方「(またしても嫌がらせするだけして去りやがった!!嗚呼ちくしょう荷物どうすんだ俺)」
冬乃「(あ。木刀回収してない)」
さて部屋からしていた呻き声はオバケでしょうか、風でしょうか、自覚なき仕事病の土方さんでしょうか。
お客様のご想像にお任せいたします・・♪
猛暑が続いてますゆえ、ちょこっと涼しくなりたい方にはオバケ説で・・